「三島正」関連の書籍等を販売しています。
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写真集「聴こえてくる From the Silence」
¥6,600
自分が感じている世界のありようをひもときたいと思っている私にとって、写真を撮ることは、その手がかりを拾い集める作業に等しい。 人は人、自分は自分。 幼いころの私は、よく駄々をこねていたのだろうか。そのあたりの記憶はまったくないが、このフレーズだけは覚えている。母の常套句だった。三つ子の魂百までというが、長い歳月を経た今も、それは私の根幹に居座り続ける。 当時の母が今の時代を予見していたとは思えないが、改めて考えると「人は人、自分は自分」という言葉は、「相手の価値観を尊重し、自分の価値観も尊重される社会」という解釈もできるし、多様性を重んじる社会のあるべき姿とも重なる。 だが、ふと思う。「あるべき姿」って、なんだろう……。 世界中を旅しながら実地で答えを探し出す。それも方法の一つかもしれない。だが、遠くも近くも、所詮は同じ「この世界」。答えに普遍性があるならば、どこで探そうとも変わりはないはずだ。 私はいつものフィールドで、沈黙の向こうに意識を澄ました。 B5判、上製本 112ページ、白黒、第1版第1刷:限定100部、発行所:TMG House、ブックデザイン:小山弘、製本:三島正による手製本(本文PUR部のみ木戸製本所)
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写真集「Flat」
¥5,500
集中治療室では医療機器が発する電子音が常に聞こえていた。規則的で柔らかく、場の秩序は、この音によって保たれているようにさえ思え、或いは異次元への誘いにも感じられるのだった。そんなある日のことだ。おぼろげな意識の中で、私は「世界」の佇まいに触れているような心持ちになった。脳裏には、フラットに在る事象のすべてが、ゆらぎのない秩序の元で、弛むことなく連鎖を続ける光景が広がっていた。 【本書は、撮影者である三島正により顔料インクを用いたインクジェットプリンターで刷られ、PUR製本で合本にしたものです(ブックカバーは除く)】 B5判、164ページ、白黒、第1版第1刷:限定150部、発行所:TMG House、ブックデザイン:小山弘、製本所:入船製本工房